「トライ」市議会だより 【平成27年1月発行】 No.67
明るい美しい国日本
協調・実践を政治の中心として
~郷土のお役に立たせて頂くために~
新しい年を迎えさせていただきましたことを、皆様とともにお喜び申し上げます。
また、これまで頂戴しています温かい御支援に対しまして、心から感謝申し上げます。
「戦争に依らずして、他に平和的手段あらば、これに依るを可とすべきなり」
これは、国益のために軍縮を優先した加藤友三郎(広島市出身で海軍大臣を務めた後に内閣総理大臣に就任)から信頼の厚かった堀悌吉(大分県出身の海軍軍人)が書いた論文の一節です。堀悌吉は「海軍というのは平和維持のためにのみ存在するのであって、戦争をしかけるためのものではない」という主張のもとにこれを書いています。今年は戦後70年の節目の年です。私たちは、普遍的に認められた国際法に基づき紛争の平和的解決を追求していくことを正義とし、恒久平和の実現に向けて、最大限の関与と貢献をしていかなければなりません。
さて、顧みますと、広島市では、昨年8月20日未明に、豪雨による大規模な土砂災害が発生しました。こうした痛ましい災害を二度と起こさないため、真に安心・安全な広島市づくりを進めていかなければなりません。そのためには、その場しのぎの対策の悪循環を断ち切り、新たな発想で災害に取り組んでいく必要があります。作家の柳田邦男氏は著書「『想定外』の罠 大震災と原発」の中で次のように述べており、今後の安全なまちづくりを検討していくうえで大事な視点であると考えます。
「災害に関する行政や専門家の現在の知識体系はバラバラになっている。例えば、建築学の一分野として耐震構造学があり、医学の一分野として救急医学があり、みな個別に研究していて、壁にぶつかっている。これに対し、都市工学者や耐震構造学者が救急医学の視点から都市計画や建物のあり方を見直す。救急専門医が圧死や重傷患者の実態から『災害弱者』対策の都市整備のあり方に意見を述べる。各種専門家が集まって対外支援・援助のあり方を総合的に組み立てる。」
昨年9月、福島県は国に対して、原発事故に伴う除染廃棄物等を最長30年間保管する中間貯蔵施設の県内建設の受け入れを表明しました。未曽有の震災と原発事故から3年10カ月になり、福島県では県内の除染で出た放射能汚染土等の搬入開始に向けた手続きが動き始めています。
今後、広島市や福島県において、復興に向けた取組みが進んでいきます。復興の節目節目においては、被災者の皆様をはじめ、多くの市民や県民の皆様が希望を持って共に進んでいけるように、何を守って何を諦めるのか、非常に厳しい政治決断を迫られますが、常に市民や県民の皆様の視点に立ち、ご理解とご協力を求めていかなければなりません。
こうしたなか、昨年12月に衆議院議員選挙が行われ、自民党は291議席を獲得させていただきました。皆様の御支援に厚くお礼申し上げます。これから自民党は、安倍内閣が進めている経済政策の成果を誰もが実感できるように結果を出し、国民の皆様の期待に応えていかなければなりません。
今、時代は新たな出発の節目を迎えています。このため、今回のトライでは、私の信条を述べさせていただき、今一度初心に立ち返り、勇気と元気をもって進んでいく決意でございます。
- 第一に、情熱、行動力と感動をもって元気で魅力ある広島を創ります。
市民の皆様の声を大切にし、市民の皆様からの信頼や御支援を心の支えとして、「千万人といえども我ゆかん」の気概をもって市政に取り組みます。 - 第二に、明朗、清潔な開かれた議会、市民に分かりやすい議会を実践します。
市民の利益に反するような市政であってはいけません。市民のための市政です。これからも市民の皆様の身近で起きている問題や要望に真剣に取り組むとともに、市政報告会や後援会の機関紙『トライ』等において、市政の状況や私の考えをお伝えして参ります。 - 第三に、社会福祉、人間尊厳、女性、青少年の育成に努力奮闘します。
「いつも一人はみんなのために、みんなは一人のために」という思いやりの心は、わが国の優れた国柄です。こうした「協調・共栄」の精神を子や孫に引き継ぎ、明るい社会づくりを実現します。 - 第四に、21世紀を担う子ども達が夢と希望をもてる環境づくりに全力投球します。
国家百年の計という言葉があります。子ども達が、目標に向かって学び、そして働くことのできる広島づくりに全力で取り組みます。
これからも皆様と共に、住みよい安芸区、元気で魅力ある広島市づくりに全力で取り組んで参りますので、皆様のご指導ご支援をよろしくお願い申し上げます。
最後に、今年一年が、皆様にとって明るい年となりますことを心からお祈り申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。
広島市議会副議長 熊本憲三