「トライ」市議会だより 【平成25年7月発行】 No.64
明るい美しい国日本
真和・安心を政治の中心として
~郷土のお役に立たせて頂くために~
梅雨が明けると、雲湧き上がる季節になります。皆様におかれましてはお元気でお過ごしのこととお喜び申し上げます。
私は、「一灯照隅」を心に刻み、元気に市政に取り組んでいます。
5月10日、島根県出雲市の出雲大社では、60年ぶりの大改修で真新しく蘇えった本殿(国宝)に祭神・大国主大神をお迎えする神事が営まれました。また昨年は、数々の神話を現代に伝える「古事記」が編纂されて千三百年を迎えました。歴史の分岐点に立つ私たちにとって、これまで私たちの先人が育んできた日本の伝統、文化、精神を大切にし、次の世代につなげていくことが重大な責務であると考えます。日本人が受け継いできた魂の美しさを書物に書き残した小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、「超自然の文学には必ず一面の真理がある。真理だから時空を超えて変わらない本当のことが隠されている」と言っています。
こうした中、広島市では、4月19日から5月12日までの24日間にわたり、旧市民球場跡地(中区)とその周辺で全国菓子大博覧会(菓子博)が開催され、来場者は目標の80万人を7,000人上回るなど、会場を中心に賑わいが広がりました。ここに改めて大会にご協力いただいた商店街など様々な団体や企業、ボランティアの皆様に心から敬意を表します。
また、6月18日から6月29日のまでの会期で広島市議会の定例会が開かれ、市の活性化に向けた予算等を審議しました。特に旧市民球場跡地の活用に関しては、松井市長が3月に発表した「文化芸術」「緑地広場」を軸とする活用方策、サッカー専用スタジアムの適地等を議論している検討協議会の動向、こうしたものをこれまで以上に市民の皆様に丁寧に説明し、着実に進めていく必要があります。
今年もあとひと月で、8月6日を迎えます。原爆により心ならずもお亡くなりになられた数多くの御霊のご冥福を心からお祈り申し上げます。戦後68年が経過し、戦争体験の記憶が歳月とともに失われつつありますが、現在私たちが享受している平和と繁栄は、祖国を思い、家族を案じつつ、戦陣に散り、戦禍に倒れた多くの方々の尊い犠牲の上にあることを深く胸に刻み込み、子々孫々に伝えていかなければなりません。また、祖国のために殉じた人々に対して、尊崇の念を表し、そのご冥福を祈ることは今を生きる私たちの道義です。また、私たちは恒久平和の実現に向けて、これからもその努力を惜しまない国民として歩んでいかなければなりません。
さて、千年に一度と言われる東日本大震災から2年4カ月になります。岩手県、宮城県、福島県の震災がれきは、今年5月末時点で、不燃物や木くずなどの「災害廃棄物」は全体の68%、津波で運ばれた土砂などの「津波堆積物」は41%の処理がそれぞれ終了しています。また、これとは別に、福島県の福島第一原子力発電所に近い汚染廃棄物対策地域に指定された6市町のがれき(推計では約47万トン)については処理が進んでいません。このため、岩手県、宮城県のがれきは、政府目標の来年3月末までに全ての処理が終わる見通しですが、福島県のがれき処理の完了は遅れる見通しです。政府は、がれきの焼却炉の設置等について地域住民の皆様のご理解をいただくとともに、放射性物質の科学的な知見を踏まえ、住民の皆様の早期帰還に向けて全力を尽くす必要があります。
7月4日、参議院選挙が公示されました。昨年12月に発足した安倍内閣が推進する経済政策(アベノミクス)の実施により、企業や国民の皆様の間に景気回復への期待感が高まっています。今後、企業の競争力が強化され、需要が高まり、賃金が上昇し、消費も拡大するという好循環につなげていくためにも、 この度の参議院選挙で安部政権に対する国民の皆様の御信任を頂かなければなりません。
もうすぐ夏休みになります。絵下山も、キャンプ、ハイキング、登山など、アウトドア(野外活動)を楽しむ人々で賑わいますが、この絵下山頂上のテレビ塔跡地に、来年3月を目途に、オーシャンビューやパノラマビューが楽しめる展望広場が整備されることになりました。これからも絵下山が多くの人々に親しまれ愛されるように自然環境の保全や整備に取り組んで参ります。
終わりに、私は、この度、第100代広島市議会副議長を拝命いたしました。皆様のこれまでの暖かいご支援に深く感謝申し上げます。副議長として議長を補佐し、市民の皆様にわかりやすい議会運営に努めて参りますとともに、「市民の皆様のための市政であること」を肝に銘じ、市長とは是々非々でしっかり議論し、力を合わせて、住みよい広島市づくりに取り組んで参ります。皆様のより一層のご指導、ご支援をお願い申し上げます。
(この文章は7月7日に作成したものです。)
広島市議会副議長 熊本憲三