「トライ」市議会だより 【平成25年1月発行】 No.63
明るい美しい国日本
真和・安心を政治の中心として
~郷土のお役に立たせて頂くために~
新しい年を迎えさせていだきましたことを、皆様とともにお喜び申し上げます。
また、これまで皆様から頂戴しています温かい御支援に対しまして、心から感謝申し上げます。
遅れる震災復興、長引くデフレ、危機的状況にある財政、急速に進む高齢化、度重なる我が国の領土への外国の挑発。私たちの国は、今変わらなければ沈んでしまうかもしれないという瀬戸際に立っています。こうしたなか、昨年12月に衆議院議員選挙が行われ、自民党は294議席を獲得させていただきました。皆様の御支援に厚くお礼申し上げます。これから自民党は国民の皆様の期待に応えていくため、国難というべき内政、外交の行き詰った状況を解決するための具体的政策を迅速に実行し、結果を出していかなければなりません。
まずは震災からの復興です。千年に一度とも言われる東日本大震災が起きて二度目の新年を迎えましたが、被災地全体では未だ30万人を超える方々が避難生活を余儀なくされており、暮らしの先が見通せない状況です。また、被災県以外の地域でも受け入れることのできる『震災がれき』の処理も進んでいません。被災地の復興なくして我が国の再生・繁栄はありません。このため政府は放射能の危険を過小評価も過大評価もせず、科学的な根拠に基づいて安全基準を丁寧に説明し、『震災がれき』の処理等を迅速かつ的確に進めていく必要があると考えます。建国以来、我が国では「いつも一人はみんなのために、みんなは一人のために」という思いやりの心(真和)を大事にしてきました。大人は子どもに「いろんな局面において、利害が相反するような状況の中で、自分自身にとっては不利益かもしれないが、自分の隣の人や同胞のためにお役に立つことなら、努めて自分にとってマイナスになる部分があっても我慢し、他者のことを配慮しよう」という美徳を引き継いできました。こうしたわが国の優れた国柄はこれからも永永と引き継いでいかなければなりません。
次に、経済の再生です。景気は既に後退局面に入ったとの見方もあり、今が正念場です。高度成長期は需要が旺盛だったため、商品は売れ、経済も成長しました。しかし現在では、企業が販売する商品の量よりも実際に買う人が少ないため、企業は生産の縮小や商品の値下げで売り上げが落ち込み、経営が厳しくなっています。これが雇用や所得に悪影響を与え、更なる個人消費の悪化を招いています。政府はこうした負の連鎖を一刻も早く断ち切り、需要を呼び起こすため、予算のばらまきではなく、経済成長に資する事業に予算を集中投資していく必要があります。国の成長なくして国民の幸せはありません。そして誰もが将来に希望を持つことができれば、消費は上向き、雇用が拡大し、所得が増えるという好循環が生まれてきます。また、日本経済の再生に向けて、もう一つ忘れてならないのは、これまでの日本経済の歩みは国際経済との結びつきを強めながら発展してきたということです。
次に、持続可能な社会保障制度の確立です。我が国では世界に例を見ないスピードで少子高齢化が進んでおり、放っておけば年金、医療などの社会保障費は右肩上がりで伸びていきます。昨年内閣府が発表した高齢社会白書では、今から約60年前の昭和25年には1人の高齢者(65歳以上)を10人の現役世代(20~64歳)で支えていましたが、平成22年には1人を2.6人で支える騎馬戦型の社会になっており、その50年後の平成72年には1人を1.2人で支える肩車型の社会になると推計しています。特に、第一次ベビーブームの昭和22~24年頃に生まれた「団塊の世代」と呼ばれている人たちが75歳以上の後期高齢者となる平成37年に向けて、医療や介護の需要は増大していきます。先進国の中でも国家財政が際立って悪化している我が国において、安心できる社会保障制度の確立に奇策はありません。未来から逆算して今を考え、高齢者や将来の日本を担う若い世代が納得できる堅実な政策を打ち出していかなければなりません。
次は、広島市の元気なまちづくりについてです。安芸区矢野地区には瀬戸内海の多島美や四国連山を望むことができる広島の至宝の一つである絵下山(標高556メートル)があります。これまで地元の方々がボランティアで桜の植樹や清掃等をしていただくなど、地域と行政が一体となって絵下山の自然や景観を守ってきました。これからは市外・県外・国外からも訪れる人が多くなるように、自然や景観を守っていくとともに、観光資源としても磨きをかけ、結果として、広島市全体の活性化に結びつくような取組みが必要であると考えます。
これからも、初心を忘れず、皆様のご意見をお聞きしながら、一途一心、元気なまちづくりに取り組んで参りますので、ご支援ご鞭撻をお願いいたします。
最後に、今年一年が、皆様にとって明るい年となりますことを心からお祈り申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。
広島市議会議員 熊本憲三