被爆70周年の取組について、ご紹介します。
【平成27年9月】
広島市では、被爆70周年という節目に当たる本年、「平和都市としての求心力の向上」を目的とした記念事業を行うとともに、この度の被爆70周年を契機に、被爆100周年を見据えて目指すべき世界に誇れる「まち」の実現に資する事業を「まちづくり先導事業」として位置付け、まちづくりの新たな一歩を踏み出すことにしています。
今回は、その「まちづくり先導事業」の概要を紹介します。
- 「デルタ市街地」、それを取り囲むように開発された「デルタ周辺部」、さらにその外側にある「中山間地、島しょ部」の三つのエリアを設定する。
- 市民誰もが、エリアごとの特色、都市的魅力・自然的魅力を容易に享受できるように、それらを一層引き立てる。
- ヒト・モノ・カネ・情報の好循環を生むために、「デルタ市街地」・「デルタ周辺部」にかけて公共交通を中心とした“四つの循環”(「バスによる循環」、「路面電車による循環」、「西風新都内の循環」、「西風新都・デルタ間の循環」)を形成する。
高齢者の地域支え合いや、「協同労働」のモデル事業など、全市域において地域の支え合いを促進するなど
地元中小企業の振興や、農林水産業の支援など、雇用の維持・創出や地域産業の活性化を図るなど
国内外から多くの人を呼び込む都市機能を集積するなど
固有の歴史や伝統、文化など、地域の魅力を生かした特色あるまちづくりを進めるなど
明治36年に本市が最初に開設した公園である比治山公園の持つ歴史的経緯や立地特性を生かして、その歴史的、自然的、文化的魅力を体感できるとともに、一望する街並みから平和を実感できる、本市の魅力的な新たな拠点とするため、「比治山公園『平和の丘』構想」を策定し、再整備を行う。
再整備は、
- 「都市に込められた平和への思い」を共有する場、
- 「都市の美しさ・復興の力強さ」を実感する場、
- 「都市に息づく文化・自然の豊かさ」を体験する場、
この三つのコンセプトに沿って取り組む。
また、より多くの市民や観光客が、デルタの街並みや豊かな水辺空間を楽しみながら、平和記念公園や紙屋町・八丁堀地区等を回遊して訪れることができるような交通環境を整える。
広島駅周辺地区の水辺を、水の都の玄関口にふさわしい、広島の象徴的な空間とするため、河川管理者である広島県と連携し、将来ビジョンを取りまとめ、「美しい川づくり」に取り組む。
【取組範囲】
駅西高架橋から荒神橋までの猿猴川及び栄橋から荒神橋までの河岸
【基本方針と取組内容】
- 潤いと安らぎを与える川・水辺づくり
河川環境の改善、護岸の改修、河岸緑地の整備 - 「川の駅」のにぎわいづくり
水上交通の運航、河岸緑地の整備、河岸緑地の利活用 - 歴史ある風情の復活
猿猴橋の復元、旧西国街道を活用したまち歩きの拠点